Zentra ヨガ

 

ルーツ

講師

場所

スケジュール

料金

ハタ・ヨガ

アサナ(ポー ズ)

クン ダリ ニー・ヨガ

ヨガに関する本


Pranayamas

ヨガの呼吸法・完全呼吸法


 腹式呼吸 ABDOMINAL BREATHING   

腹式(横隔膜)の呼吸法とは、横隔膜の動きを活発にする代わりに、胸郭(あばら・肋骨、胸椎、胸骨)の動きを最小限にするという練習によって行われます。 横隔膜は、おなかの空洞部分と肺の間にあるドーム型(半球型)の被膜で、それを正確に働かせることで、最も効率的な呼吸が可能になります。それは、おなか を出したり引っ込ませたりすることによる動きではなく、横隔膜そのものの動きです。練習をつめば、その筋肉を敏感に動かせるようになってきます。吸うとき に、横隔膜が下に下がることで、おなかの中身が下に、前に押し出されます。吐くときは逆に、横隔膜が上に上がり、おなかの中身が引っ込むという動きです。
横隔膜の動きは、肺葉の下部分を使います。横隔膜を適切に動かすことが出来ると、肺胞を均等に膨らませることができるので、肺の基礎部分から排出されるリ ンパ液の流れを良くするし、また、横隔膜の直接下にある胃腸、肝臓、ほかの内臓器官をマッサージし、心機能や冠状動脈の血液供給を上昇させ、血液中の酸素 を多くし、血液循環を良くします。
腹式呼吸は、最も自然で、かつ効率的な呼吸法です。しかし、緊張や正しくない姿勢、きつすぎる服、または練習の欠如により、それは、しばしば忘れられてし まいます。この呼吸法のテクニックがもう一度日常生活の一部となり、正しい呼吸法を身に付けられれば、身体や心の安寧の上で、目覚しい進歩があるでしょ う。

腹式(横隔膜)呼吸法
シャバッサナで横になり、全身をリラックスします。
自分の自然な呼吸をあるがままにコントロールしようとせずにただ、観察します。完全に自然にゆだねます。いま少し、自分の自然な呼吸を観察しておきます。
おへその上の腹部に右手を置き、左手を胸の中央に置きます。
右手は吸うとき上がり、吐くとき下がります。左手は、動きません。
腹部に力をいれずに、どの動きにもチカラを使わないようにしてやりましょう。
胸か膨らんだり、肩が動いたりしないようにしましょう。
おなかだけが膨らんだり、縮むことを感じながら、呼吸をゆっくり、深く続けます。

胸郭を動かすことなく、おなかを出来るだけ膨らませながら、吸います。
吸いきったとき、横隔膜がおなかを圧迫し、おへそは最も高い位置に来ます。
吐くとき、横隔膜が上に引き上げられ、おなかは下へ下がってへこみます。
吐ききったとき、おなかが縮み、おへそは背骨のほうへ押し込まれています。
これを数分間続けましょう。



胸式呼吸 THORACIC BREATHING   

胸式呼吸は、肺の中葉を使って胸部・あばら骨のあたりを膨らませたり縮めたりする呼吸法です。酸素の交換量は同じでも、腹式呼吸よりも多くのエネルギーを 費やします。身体により多くの酸素を取り入れることが出来る胸式呼吸は、身体的エクササイズや激しい運動の時や、ストレスや緊張を感じたときによく使われ ています。でも、多くの人がストレスの多い状況が去ってもこの呼吸を続けるという傾向があり、それによって良くない呼吸の習慣が身につき、緊張した状態を 続けてしまうことになります。

胸式呼吸法
瞑想の座法で座るかシャバッサナで寝て全身をリラックスします。
しばらく胸の側面に集中しながら、自分の自然な呼吸を絶え間なく観察します。
横隔膜の動きを止めて、ゆっくり胸郭・あばら骨の辺りを膨らませながら息を吸っていきます。
あばら骨一本一本が両側の外や上へと動くのを感じてみましょう。そして、こうして膨らませる動きが肺に空気を入れているのだとうことを意識してみましょ う。
胸を出来る限り膨らませます。
胸の筋肉をリラックスすることで息を吐き出していきます。あばら骨が縮むことでやや強制的に肺から空気が出されます。
完全に動きを意識しながら、横隔膜を使わずに、胸を使ってゆっくり、深く呼吸します。
数分間、胸式呼吸を続けたら、吸うのと吐くののあとに間をあけるようにしていきましょう。

肩(鎖骨)呼吸 CLAVICULAR BREATHING    

鎖骨の呼吸は、胸郭を膨らませる動きの最後の段階、つまり、完全に胸式で息を吸い終えた後に来る段階です。肺にもう少し空気を入れるため、首やのど、鎖骨 の筋肉を使って、あばら骨の上のほうと鎖骨を上に引き上げます。これは最大限に息を吸うということで、肺の上葉部分の換気運動になります。日常生活におい ては、過度に身体を酷使している状況か、呼吸の気道に妨げがある状態(例えばぜんそくなど)のときにしか使っていません。

肩呼吸法
シャバッサナで寝て全身をリラックスします。胸式呼吸を数分間行います。
吸って、胸郭・あばらのあたりを最大限に膨らませます。
あばら骨を最大限に膨らませたら、首の根元近い肺の上部をもう少し膨らますような感じで、もう少し息を吸い続けます。同時に、肩と鎖骨は少し上へ引き上が ります。
これには少し、自分で動かそうとする努力が必要です。
まず、首の根元と胸の上部を解放し、残りのあばら全体をリラックスし、スタート時と同じ状態へと戻すようにゆっくり息を吐き出します。
この呼吸の効果を観察しながら数回続けてみましょう。

ヨガの呼吸法・完全呼吸法 YOGIC BREATHING  

ヨガの呼吸法・完全呼吸法はこれまでにでてきた3つの呼吸法を組み合わせたもので、吸うこと、吐くことを最大限に引き伸ばすという方法です。この方法は、 呼吸をコントロールする能力を養い、良くない呼吸習慣を正し、酸素をもっと沢山取り入れることを目的としています。
いつ、どこでも練習できる上、特にストレスの高まった状態や怒りを鎮めるために神経をおちつかせるのに役に立ちます。この呼吸法を日常のヨガのプログラム に取り入れることで、自然呼吸(無意識的な呼吸)のパターンを正し、深めることにつながりますが、ヨガの完全呼吸法それ自体は絶えず繰り返すべきものでは ありません。

ヨガの完全呼吸法
瞑想の座法で座るか、シャバッサナで寝て全身をリラックスさせます。
ゆっくり深く、まずはおなかを完全に膨らませるようにして吸います。
呼吸音が聞こえないくらい、ゆっくりと吸ってみます。空気が肺の底あたりにたどり着いたことを感じてみましょう。おなかが膨らみきったら、胸を両側の外や 上へと膨らませ始めてみましょう。
あばら骨が完全に膨らみきったら、首の根元あたりの肺の上のほうが膨らむことを感じるまで、もう少し吸います。一緒に肩と鎖骨も少しだけ上へ動きます。首 の辺の筋肉に少し力が入っています。
身体のほかの部分はリラックスしています。
肺の上の方が空気でいっぱいに満たされているのを感じてみましょう。
これで一回、完全に息を吸った状態です。
これらの3段階の呼吸は一つ一つの段階ごとに無理な力を入れたりせずに全て、滑らかにつながった動きで、変な緊張やぐいっとチカラをいれることもありませ ん。まるで、寄せてはかえす、おだやかな波のように深くなめらかに吸いましょう。
では、息を吐き出しましょう。
まずはじめに首の根元、胸の上部をリラックスすることで胸が下へ、内側へと縮まるようにします。
次に横隔膜を胸のほうへ引き上げるようにします。
チカラを入れるのではなく、おなかを背骨のほうへ引き込むことで、肺の空気をできる限り空っぽにしてあげます。
それぞれの動きが、調和の取れたなめらかな、流れるような動きにしましょう。
息を吐ききったら、数秒間、息を止めます。  これで、ヨガの完全呼吸、1回です。
最初のうちは5~10回の練習からはじめ、少しづつ毎日10分間練習するまで回数を増やします。
<注>
ヨガの完全呼吸法はほとんどのプラナヤマで使われています。でも、その呼吸が心地よく、快適にリラックスしてできているか、ということがとても大事なこと です。なので、ひとたび自覚を持って、呼吸のコントロールができるようになると、ヨガの完全呼吸法は、肩呼吸は抜け落ち、腹式と胸式の呼吸法に修正される でしょう。そうなることで、呼吸は無理なチカラが全くかからない、より自然に繰り返される呼吸となるでしょう。


 

 

 

 

 

1 1 1 1